少年がまずおどろいたことには、そこに家主以外の気配があったことだった。入室時の安易なトラップをひょいとかわしたところ、おおきな荷物を両手にかかえているせいでせまい視界のはしにうつった、見しらぬ人影。

「あ、助手。ごくろーごくろー。さっそくだけどお茶いれてくれない?」
「そんな、用件がすんだらすぐにおいとましますから」
「まーまー、あたしあなたとはいちどゆっくりお話ししてみたかったのよねえ」

 バランスのわるいたのまれものをふらふらしながらあいたところにはこびこんで、彼はようやく一息ついた。

「源内、ぼくはいまちょうど源内のおつかいをすませたところだよ」
「んー、そいやそうねえ、はいはい、お茶はあたしがいれますねー。あ、あときょうはあんたに見せたいものがあんのよ。あとでね」

 この研究室の主たる源内が軽々しく言って席をたったところで、彼はかさねておどろいた。なぜならそこにいたのは、金色の髪をしたきれいな女性だったからだ。客人をまねくためのソファもなにもないしなびた場所にはふつりあいなひと、まにあわせの木の箱みたいな椅子に腰かけた異人。がいじんさんだ、と思わずつぶやくと、彼女はにこりと笑った。

「こんにちは」
「あ、あ。こんにちは」

 日本語であいさつされて、彼はつい赤面した。おどおど視線をおよがせて、服のはしをもじもじにぎっていると、彼女はついと指をさす。

「え?」
「それはなあに?」

 あわててしめすさきを見ると、いましがたはこびおわったものがある。

「あ、はい、えっと、源内にたのまれて、学校からいらなくなった資材とかをもらってきて」
「なるほど、優秀な助手さんなんですね」

 優秀、と言われて思わずてれてうつむく。すると彼女はまた笑った。いったいこのひとはだれなのか。聡明な少年は、なんとなく見当をつけていた。

「あの、ひょっとして源内になにか発明の依頼にきたの? すみません、もうしわけないんだけど、源内の発明ってけっこうあてにならないのがおおいんだ」
「まあ、そうなの? 訪問者のあしらいまでできるなんて、さすが助手さんですね」
「そ、そんなんじゃないよ。ぼくはただほんとのことを言っただけ」
「でも、おしいわ。わたしは依頼をしにきたんじゃなくて、依頼の品をうけとりにきたんです」

 それはなんとも奇妙な言い分だった。だって彼は、源内がだれかに発明をたのまれているところなんてみたことがなかった。だってこの源内だ。町へでて彼女の渾身の発明品をたたきうろうにもだれにも相手にもされない。さらにおかしなことに気づく。先程源内は、このひとといちどゆっくり話をしたかったと言っていた。これは初対面の人間にたいする台詞ではない。つまりはこの異邦人は幾度かここにおとずれている。それはすなわち、依頼をしたり依頼品をうけとったりするためではあるまいか。

「なーにやってんの助手。あんたもすわんなさい、大福あるよ大福。彼女がもってきてくれたのよお」

 ぼんやりかんがえをめぐらせていると、源内がお盆に湯気をたたせる湯のみをもってきた。それをふたりが腰かけていた粗末な椅子のあいだにあったこれまたがらくたみたいなテーブルにとんとんのせる。そのまんなかには、菓子おりが鎮座していた。

「ありがとう、いただきます」
「いえいえ、こちらこそ。あまいのってすきなのよねえ。ほれ、助手もお礼」
「ありがとう」

 ぺこりと頭をさげてそのへんの木箱をひきずってきて椅子のかわりにして、彼も団らんにくわわった。とにかく、ことの次第を見とどけてみよう。

「源内先生に話がしたいと言ってもらえるなんて光栄ですけど、わたしきっとつまらない話しかできません」
「いいのいいの、どうせあたしがひとりでしゃべってるんだから。あっははは」
「これ本当だよ、源内ってひとの話全然きかないんだ」
「あれま、失礼な子ねえ。あ、おいしいこの大福」

 それに、これで充分おもしろいって。からからと源内が笑い、大福のつまった四角い箱を指さした。すると客人はあらとまばたきをして、いっしょに笑う。

「ごめんなさい、いちどこういうことしてみたかったの。さすがお目がたかいんですね」
「んふふ、からくりでこの天才発明家をだしぬこうなんて、もうしわけないけど十年はやいわよサラさん」

 もりあがるふたりにおいてけぼりをくっている少年は首をかしげて、どうやらからくりめいているらしいテーブルのうえのそれをまじまじと見た。それでもかたむいた首はもとにはもどらなかったので、とりあえずこのひとはサラというなまえのひとなのだと思いいたることにした。

「ところで、ひとりでくるなんてめずらしいのねえ」
「はい、きょうはちょっと、久秀さんの都合がつかなくて。ごめんなさい、こちらから言いだした約束の期日だったのに」
「いいのいいのー。おつかいたのまれるくらいには、あなたもあのひとに信頼されてるってわけね」
「そうなんです、うれしくって、ちょっとうかれちゃいました」

 サラがおどけると、源内はたのしそうにふたつめの大福に手をのばす。助手さんもどうぞ、とすすめられたので、彼も遠慮はしなかった。ひとつつまんでみても、とくにおかしなところはない。

「でも、すこし意外です」

 おいしい、とお茶の感想を言ったあと、サラはぽつりとつぶやいた。それから源内をそっと見て、そちらこそ意外なことを言う。あなたのような学者さんは、あんまりひとに興味がないのかと思っていました。少年はおどろいた。おしとやかな顔から、案外ぶしつけなことばがとびでたのだ。

「そうとわかっていれば、おもしろい話のひとつでも手みやげにできたのに」

 きょとんとするは、少年ばかり。ちらりと源内を見ると、彼女はぱくぱく大福をほおばっていた。それから自分のいれた茶をずっとすすって、いただきましたとばかりに湯のみをもとの位置にもどす。

「まさか、へんなことを言うのね。ひとに興味がなくちゃ、発明家なんてやってられないわあ」

 そしてころころ笑い、だらしなくあまった白衣の袖をゆらしてあそんでみせた。するとサラはしばらくだまったあと、まばたきをして息をつく。

「……そうですね、ごめんなさい。失言でした」
「ふふ、大丈夫。いまの個人的にはかなりおもしろかった。あなた、いつもここにきたって部屋のそとでまってるばかりだったから、きょうは話ができてよかったわ」

 んじゃま、本題にはいりますかね。ぽん、と手をたたき、源内はこともなげに白衣のポケットをあさる。それからとりだされたのは、五センチほどの棒状の物体。黒いばかりで、いまいちなんなのかわからない。

「まあ、ありがとうございます。たすかります。……でも、けっこう無造作にあつかわれるんですね」
「そりゃあね。これはただのつまんない商売品だから。とくにはりきる意味もないのよねえ。ごめんね」
「……」

 サラは気のない台詞とともにそれをうけとり、だいじそうにながめた。それからふっと笑って、本当に久秀さんの言ったとおりの方ですね、とおかしそうな顔をした。少年は、まったく会話の意味がわからなかった。

「あ、ちなみにね! それ、横のほうにかくしスイッチついてるんだけど! それだけは絶対おしちゃだめだからね! 絶対ね!!」

 きらりと眼鏡をひからせて、急に源内が身をのりだした。これはつまりおせということだ。少年はやっと源内がわかりやすいことを言いだしたのでほっとする。

「ねえ、源内。それなに? どうやってつかう発明品?」
「ん? あー、べつにたいしたもんじゃないわよ」

 彼は耳をうたがった。たいしたもんじゃない、彼女が自分の発明品を評したことばがそれだなんてしんじられなかった。いつもはきいてもいないのにとんちんかんでわけのわからない偉大な発明品の解説を長々と盛大にしてくれるというのに。やはりへんだ、きょうのこれは、なにもかもがおかしい。

「ま、ね。でもあれだわ。サラさんおもしろかったから、つぎあなたがうけとりにくるときはからくり箱にでもいれて厳重に保護したうえでわたすことにした」
「まあ、光栄です。わたし、そういう箱いちどうけとってみたかったんです」

 サラが手をあわせてよろこぶと、源内も話がわかる子だといっしょによろこんだ。それからおもむろにたちあがり、自分で茶のおかわりをいれにいった。気づけば箱のなかの大福はもう半分ほどにへっている。

「なんだか腑におちない、という顔をしてますね」
「え?」

 するとそのすきをつくように、サラがそっとささやいた。彼はぎくりとして顔をあげ、きれいに微笑むひとを見つける。

「……うん、だって、ぼく心配だよ。おねえさんは、きっとだいじな用事のための道具を源内につくってもらったんだよね。でも源内の発明品がちゃんと役にたったところ、ぼく見たことない」
「助手さん、源内先生の発明品はとてもユニークで、ひとを笑顔にできるものよね」
「……」

 だが役にはたたない、という台詞は省略したサラをちらりと見あげ、彼はまたうつむいた。ともあれ源内がほめられるとすこしうれしいのだ。それからもサラはことばをえらんだ。そう……オリジナリティをもとめると、すこし、おもしろいことになるのが先生なのね。それが、あの方にとっての発明なの。だからこれはね、先生もおっしゃっていたとおり、つまらない商売品なの。

「助手さん、源内先生は、こういうものをつくってほしいと言われれば、なんの遜色もない完璧なものをつくれるひとなのよ。けれど、それは彼女にとっての発明品じゃない。このスイッチのいたずらは、せめてもの妥協点といったところかしら」

 その声色は、どこかもうしわけなさそうだった。少年には、むずかしくてなにがなんだかよくわからなかった。こたえられずにただ見つめかえしていると、サラはふっと息をつく。

「……だめね、わたし。久秀さんにおこられちゃう」
「久秀さんって。おねえさんはそのひとの助手なの? ぼくみたいに」
「わたしはきっとあなたほどは優柔じゃないけどね。それに、助手というよりは、わたしは弟子のつもりかな。そういうと久秀さんはあんまりいい顔をしてくれないけれど」

 そのひとはサラにとって尊敬すべき恩人なのだときいた。けれども彼女の声色も表情も、たったそれだけのひとにたいするものとは思えない雰囲気だったから、彼はすこしどきどきしてしまった。

(なんだかふしぎなひとだったな)

 それからまもなくして、サラはかえっていった。彼女にはあまり似合わない黒光りするおおきな車の運転席にのりこんで、しずかにいなくなった。少年は三人分の湯のみをあらいながら、なんだかぼんやりしていた。ふと源内を見れば、鼻歌まじりになにがしかの設計図にペンをすべらせたり彼が学校のごみ置き場からもちだしてきたがらくたを吟味したりしていた。さすが我が助手、いいチョイスのいかす資材だわ、これでいまやってる発明も一気にすすむってもんね、あ、たのんどいたじょうろもちゃんともらってきてくれたんだー底に穴あいてるけどあたしの手にかかれば一瞬でふさがるってのよ。どこか妙だった彼女の雰囲気は、いつのまにかいつもどおりのそれにもどっている。ふと、思いだす。

(そういえば、ふたりでやたらともりあがってたあの箱)

 手をふいて、無造作におかれたままになっていたそれを指でつついてみる。するとなにか違和感、さらに箱をゆらしてみると、ずるりとなにかがずれる。息をのんだ。

「……! 源内!」

 思わずさけぶと、瞬時に事態を把握したらしい源内はあちゃあという顔をした。しまったー、片づけんのわすれてた。それからそんなのんきなことを言い、彼がふるえる指先でしめすそれをひょいととりあげる。なんとその菓子おりは二重底になっており、そのおくにかくされていたものといえば。

「さ、さつたば……」

 彼のなかで、すべてがつながった。思いかえしてみれば、おかしいと常々思っていたのだ。金がない、生活資金すら枯渇したと源内がさわぎだすことはめずらしいことではなく、しかしきまって数日後には平然と発明に没頭している。いつもよくいいタイミングでおもしろ発明品がさばけるものだと思っていたが、そんなばかな話はなかったということだ。彼女が売っていたのは、ただの商売品だ。まだ見ぬ久秀という人間からの依頼をうけてつまらない仕事をこなしていたということだ。

「なにこれ、こんな大金、おかしいよ源内」
「おかしくない。あたしの技術にたいする相応の報酬よ」
「でも、だって」

 たんなる仕事にたいする賃金ならば、なぜこんなふうにわざわざかくすようなわたしかたをする必要があるのだろう。彼は、もっとも短絡的なこたえにたどりついていた。すなわち、これが不当なでどころの金であるということだ。

「ぼく、源内が依頼をうけてるところなんてみたことない。うしろめたくないなら、どうしてこそこそする必要があるのさ」
「べつにあたしはこそこそなんてしてないし、かくすつもりもなかったわよ。そうしたかったのは依頼人のほう。久秀さんそういう趣味なんじゃない?」
「趣味? そんなんじゃないよ、きっとそのひとはわるいひとで、だから悪事に利用するためのすごい道具をうけとるところをだれにもみられたくなかったんだ!」
「うん、あたしのつくったものがすごいってのは、そのとおりだわ」
「源内!」

 やつらは周到だ、源内はきっと、この依頼品をつくることにまったくのり気ではない。先程からの妙に興味のなさそうな態度はそういうわけだ。けれどもおそらくいつも、源内が資金繰りにくるしんでいるところで声をかけにくるのだ。いきるためには金がいる、やつらは源内の足元を見ている。なんてひどい話だろう!

「……ま、たしかにきょうあんたに見られたのは、サラさんがいたらなかったってところでしょうねえ」
「ほら! やっぱり……」
「でもそれはむこうの事情。あたしには関係ないことよ」

 いいこと、助手。とかくこの世とは、天才にはいきづらいつくりになってんの。あっちの世界もそうだったけど、こっちだってそうそうかわるもんじゃないのねえ。しみじみとした声で言い、源内はまだあまっていた大福にぱくつきながら、札束のおさまった箱をそのへんにしまった。

「さっきも言ったけど、あたしは自分の技術をうっただけよ。それをむこうがどうしようが、しったこっちゃないわよ」
「そんなのへりくつだよ」
「それもそうなんだけど。そうでもしないといきてけないってのもたしか。世知辛いわ、天才はみんな、くいつぶされないように必死ってわけね。しかも、あたしくらいの超弩級の天才となるとそりゃあもうえらいことよ、ほんとに」
「……、くいつぶされるって、わるいひとに利用されるってこと?」
「ちがう、それはただの結果」

 助手さん、源内先生は、こういうものをつくってほしいと言われれば、なんの遜色もない完璧なものをつくれるひとなのよ。彼の頭のなかで、サラの台詞がぐるぐるまわる。いま思いしった。源内は本当にすごいひとなのだ、いつもおもしろおかしい発明をして笑っているけれど、そのきらきらひかるこころの裏にはおそろしい力をひそめている。それを利用しようとするものは、いくらでもいる。

「やあやあ、我が優秀なる助手よ。あたしはいつでも必死なの、このすばらしくすぐれた自分自身の才能にこの身がくいつぶされないようにね」

 あざむかれもだしぬかれもするもんか、わるいやつといいやつの見わけくらいつけられんのよ、この天才の目にかかればね。いつものおかしな発明品をたのしそうに解説するときとおなじ口調、こころからたのしんでいる声色で、源内は揚々とうそぶくのだ。少年はごくりとつばをのむ。
 そうだ、サラはふしぎなひとだった。まるで源内をためすような目をして、おとなしそうな顔をして挑発的なことを言っていた。けれど、どうだろう。とても、すてきなひとではなかっただろうか。わるいやつなんかではなかったではないか、尊敬するひとをきらきらした目でかたり、源内をあまりに正当に評価していた。源内が彼女をわるいひとではないとほのめかしたからではない、これは、彼自身が彼女と話して得たそのままの印象だ。

「……でも、やっぱりへんだよ。おかしいよ」
「んまあ、なかなか納得しがたい話ではあるだろうけどねえ。実際、久秀さんってわりときわどいひとではあんのよねー。でもさ、先生ってよばれるのけっこう気持ちがよかったりするし……」
「だからさ」

 どこかおどけた態度の天才をさえぎって、ふと少年が決意の声をあげる。源内はきょとんとして、きゅっと拳をにぎる助手を見た。なんだかどきどきする、まるで偉大なことに挑戦する気分だ。ひょっとしたら源内は、いつもこんな気持ちで発明にとりくんでいるのかもしれない。彼はこころをかたくきめ、いきおいこんで口をひらいた。こんど、ぼくにも久秀ってひとにあわせて。

「ぼくがこの目で見て、ぼくが自分で判断する」

 きっと我が先生を見すえ、彼は堂々と宣言する。そう、彼は助手なのだ、とびっきりの天才につかえる、彼女の優秀な片腕なのだ。それができぬ男ではない。ごくりとまたのどをならし、立派な少年はまえをにらみつけている。いくばくかの沈黙。
 それを唐突にやぶるものがあった。あははという笑い声、軽快なひびきに、心臓がとびでるかと思うほどどきりとする。

「それでこそ我が助手。まあ、久秀さんがそう簡単にあんたのまえに姿をあらわすかは、あんたのやりかた次第ってところね」
「……! もちろん、やってみせるよ!」
「あははは!!」

 源内のこの元気な笑いかたがすきだった。少年はそっと、こころのなかだけでたくさんの決意をした。

「あ、そうそう。わすれるとこだった。きょうは見せたいものがあるんだった」

 すっかりいつもの調子にもどったふたり、源内は思いだしたように部屋のおくのほうへとひっこんで、がさごとそなにやらあさりはじめる。それからやっと、これこれえ、となにかをとりだした。

「じゃーん!」
「あれ、これ……」

 それはちいさな鉢にうえられたとある植物、あまりみなれないもの、でもよくしっている。まるくて、とげがはえていて……。

「これ、成長するとこのとげのさきからうなぎの蒲焼きのたれがしみでてくるんだってー!」
「そうそう、サボテ……。え?」

 きょうもうなぎやさんのまえでにおいをおかずにちくわたべてたらさ、ご主人がくれたの! なんだか見てられないってさ! なんってやさしいひとなのお! きゃいきゃい言いながら、源内はかわいらしいその植物を羨望の目でながめている。しばし唖然。ええと、なんだって、ああそうか、じょうろなんてたのまれていたのは、これのため。

「……」
「はあー、はやくそだたないっかなあ〜」
「……」

 きらきら、きらきら。彼女の瞳はかがやきっぱなし。ところで、きょうはいったいなんの話をしていたんだったか。えっと、あざむかれもだしぬかれもしない、この天才の目にかかれば……なんだったっけ? 少年は思わずふきだした。それにすら気づかないほど、彼女はすっかりふしぎな植物のとりこ。

(まったく、うなぎのこととなると源内は……)

 もしたれがしみだしてきたら、助手にいちばんさいしょにたべさせてあげるわよ。うん、それうれしいな。ところで、あんたもあたしのこと先生ってよんでいいのよ。えっと、それはどうかなあ。にこにこしている源内のとなりで、少年もにこにこした。そして、あしたサボテンの育てかたの本をもってきてあげよう、とかんがえていた。
13.01.16